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インタビュー

2016.08.16

衣食住の中でも目に見えないものを見つめたい

新潟県十日町市で、移住女子フリーペーパー『ChuClu(ちゅくる)』編集長、「かなやんファーム」代表として里山で魅力ある暮らしを届ける佐藤可奈子さん。そして「一般社団法人フィッシャーマン・ジャパン」の立ち上げから携わり、水産業の魅力を全国に発信している、宮城県石巻市の島本幸奈さん。

震災の復興ボランティアをきっかけに移住した2人は、農業と漁業という生業の違いはあれど、「地域をプロデュースしたい」という同じ想いを持っているようです。

 

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島本 幸奈:宮城県石巻市1991年千葉県君津市生まれ。震災がなければ、名前も聞いたことなかったし、来ることもなかっただろう宮城県石巻市での移住生活も6年目になっちゃいました。漁業をカッコよくて、稼げて、革新的な「新3K」を目指す、一般社団法人フィッシャーマン・ジャパンに立ち上げから関わり、海と共に生きる男達の中で紅一点、情報発信や個人向け販売、交流イベント、担い手育成事業などに携わり水産業の魅力を全国に発信している。自分が感じた漁師たちのカッコよさと彼らのつくる海産物の美味しさに感動を、ひとりでも多くのひとに届けるために日々奮闘中。


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佐藤 可奈子:新潟県十日町市香川県生まれ。28歳。当時は海外支援の分野で働きたいと思い、立教大学法学部政治学科に入学。在学中に当時6軒13人だった新潟県十日町市の池谷集落の農業体験に参加。卒業後、集落に移住して就農。水稲、さつまいなどを栽培。14年には27歳で全国最年少の女性農業委員に就任。移住女子フリーペーパー『ChuClu』編集長として、里山での魅力ある生き方を発信。新潟日報にて「きぼうしゅうらく」、全国農業新聞にて「一粒万倍」を連載中。雪国農業が生む、目に見えない大切なものをつなぐ。


 

カッコいい・稼げる・革新的の「新3K」な産業にしたい


 

佐藤可奈子(以下、可奈子) 幸奈ちゃんと私は漁業と農業という一次産業に携わっているから、今日はお互いの仕事と働き方についてお話できたらいいな。

 

島本幸奈(以下、幸奈) はい、そうですね!ijujoshi-sato-shimamoto-4-6

 

可奈子 幸奈ちゃんは今、フィッシャーマン・ジャパンで働いてどれくらい?

 

幸奈 2014年の年明けから活動していたので、もうすぐ2年になります。

 

可奈子 お話する前にちらりと公式サイトを拝見しました。活動理念に掲げている「新3K」というのが、いいなと思って。

 

幸奈 ありがとうございます!(笑) 三陸の海から、水産業における「かっこいい、稼げる、革新的」を創ることを目標にしています。

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可奈子 どうしてこの理念に?

 

幸奈 漁業は「きつい、汚い、危険」という負のイメージが根付いてしまっていると思うんです。それを変えたくて、「K」からはじまる3つの新しい言葉を掲げました。

 

可奈子 そういう現状があることは知りませんでした。農業のことならわかるけど、漁業のことはわからないなあ。

 

幸奈 私もこの仕事に携わるまで、魚がどんなふうに育っているのかも知らなかったですよ(笑)。

 

可奈子 私もわからない(笑)。東北の水産業のこと、教えてほしいです。

水産業の現状

幸奈 東北の水産業の現状は、衰退傾向にあります。ここ20年間で漁師さんは32万人から17万人に減少していて、その17万人のうち、20~30代のひとは18%しかいません。3分の1まで落ち込んだ水産物の生産量は、生産額にしておよそ半分です。

 

可奈子 数字だけ見ると、おっきな変化ですね。

 

幸奈 現在のままの推移でいくと、今後は水産業そのものがなくなってしまうのでは……と言われているんです。

 

可奈子 そうなんだぁ……。

 

幸奈 でも、水産業は、日本の誇るべき産業なんですよ。三陸海岸は、親潮と黒潮がぶつかる世界の三大漁場。豊かな自然環境があってこそ、日本の主幹産業として水産業が続いてきたんです。

 

若い世代のひとも含めて、日本人みんなにとって胸を張れる水産業を築きたいと思って、活動しています。

 

農業・水産の、継がれてきた生活文化を繋ぎたい

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可奈子 私のフィールドはおもに農業だけど、幸奈ちゃんと同じようなことを考えて活動しているから、言っていることはとっても分かる。質問攻めになっちゃうけど、フィッシャーマン・ジャパンさんって、具体的にどんなことをしているんですか?

 

幸奈 私たちは海産物を売る事業と、担い手を増やす事業の2点を軸に動いています。

 

私は担い手の事業をメインに、水産業特化型の求人サイト「FISHERMAN JOB」や仕事と住まいとコミュニティをサポートするシェアハウスをつくったり、「BEAMS」さんや「URBAN RESERCH」さんとのコラボ企画で「シーパーカー」などの洋服を売ったり。あとは、海産物のネットショップをしたり、都会で暮らすひとを漁業の現地に呼ぶツアーや、私たち自身が都会に行って水産業の魅力を伝えるイベントを開催したりもします。

 

可奈子 いろいろなことをされているんですね。

 

幸奈 フィッシャーマン・ジャパンに属しているといっても、私は船に乗って漁業をする仕事がメインではなくて、漁師さんたちが気持よく働けたり、新しい産業を創りだしたりできる環境をつくるお手伝いが、仕事の中心。業務は色々な分野に及ぶので……私自身は一体何屋さんなのかと聞かれると、正直自分でもわからなくなることがあります(笑)。

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