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インタビュー

2016.08.14

先輩に聞く!移住女子の心得10ヶ条

移住したいと思ったら、何を、どう準備すればいいのでしょう。家はどうする、現金はどれくらい用意すれば足りるのか、果たして友達はできるのか……? 物理的な問題以外にも、気持ちの面でたくさんの不安が生まれます。

 

そんなとき、頼れるのが移住実践者の先輩たち。男性とはすこし違う目線で悩んだり、また楽しんだり、毎日を満喫しているように見える「移住女子」の先輩2人に、移住する前の準備、移住してからの暮らしについて、ざっくばらんに聞きました。

 

 

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渡邉加奈子:長野県栄村1982年生まれ。大阪府出身。大学の調査研究をきっかけに訪れた長野県栄村に2008年移住。移住前は、京都の私立大学で事務職員として働いていたが、栄村で暮らす人々の生きる力の強さに憧れ「むらの人たちのようになりたい」と移住を決意。移住後は、自身の住む青倉集落で「青倉米」を生産する青倉受託作業班の仲間に入り、生産と、米や野菜の産直活動を行う。また、村中にあるさまざまな仕事を発掘し「むらの猫の手」となるべく、農業、体験プログラム、NPOの「人手が足りない」ところの事業支援を行う。

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畠山 千春:福岡県糸島市(@chiharuh)1986年生まれ。3.11をきっかけに大量生産大量消費の暮らしに危機感を感じ、自分の暮らしを自分で作るべく活動中。2011年から動物の解体を学び、鳥を絞めて食べるワークショップを開催している。2013年狩猟免許取得、狩りを始めながら、獲物の皮なめしなども修行中。現在は福岡県にて食べもの、エネルギー、仕事を自分たちで作る「いとしまシェアハウス」を運営。2014年に木楽舎より『わたし、解体はじめました―狩猟女子の暮らしづくり』を出版。ブログ「ちはるの森」の運営

 

[1] 友達はどうやってつくればいいの?

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渡邉加奈子(以下、加奈子) 千春さん、まずは友達のつくり方についてお話しましょう。そもそも、福岡県糸島の集落に友達はいます?(笑)

 

畠山千春(以下、千春) 「いとしまシェアハウス」のシェアメイトが、友達というか仲間と言える存在です。地域で暮らすにあたっては、歳が近ければ友達になれると思います。けれど周りには年上の方が多いので、友達というよりは……。

 

加奈子 先輩。

 

千春 先輩ですね。

 

加奈子 でも、同世代のひととだけ友達になるのではなく、子どもからおばあちゃんまで「いろんな話ができるひとたち」を友達と捉えてもいいのかもしれないなって思う。

 

千春 そうですね。地域暮らしは、都会で暮らすよりもお年寄りをはじめ、自分と違う世代の方と過ごす時間がとても増えるから。

 

加奈子 私はお年寄りの方たちに、よく料理のつくり方を教えてもらっています。きっと同世代より年上の方と仲良くさせてもらっていると思うなぁ。

 

千春 最近はちょこちょこお年寄りの方が遊びに来てくれるようになったんですよね。みんなでお酒を飲んだり、ごはんを食べたり。地域の方に集まってもらえる場になったらいいなと思います。

 

うちの場合は、お年寄りがシェアハウスに遊びに来てくれます。みんなでお酒を飲んだり、ごはんを食べたり。「いとしまシェアハウス」が、地域の方に集まってもらえる場になっていて、うれしいですね。

 

加奈子 そんなふうに地域の方といい関係をつくるには、どうすればいいと思います?

 

千春 話しかけやすいオープンさを自分がもつこと。誠意をもって、教えてくださいというスタンスで、コミュニケーションを取っていくのが大事なことだと思います。

 

[2] お金はどれくらい持っていけばいい?

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長野県栄村 (写真提供:渡邉加奈子)

 

加奈子 糸島に移住したとき、千春さんはお金をどれくらい持っていきましたか?

千春 移住のために特別な貯金をしたわけではありません。その代わり、古民家で暮らす前に「暮らしにかかるコスト」を計算しました。家賃、光熱費、ガス代、ガソリン代は、これくらいになるだろうと見通しを立てて。そして生活費を稼ぐためにやるべき仕事量も測りました。移住先で十分生活費をまかなえる目処が立ってから、移住したんです。

 

加奈子 計画的に移住したんですね。

 

千春 私はあまり、リスクが取れない慎重派の人間なんですよ(笑)。

 

加奈子 えぇ、それは意外(笑)。

 

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長野県栄村の田んぼの風景(写真提供:渡邉加奈子)
千春 加奈子さんは長野県栄村に移住する前は、何をしていましたか?

 

加奈子 私は京都で事務職員として3年間働いて、その前に大学の調査研究をきっかけに栄村を訪れていました。3年間まじめに働いたんだから、働き先がなくても1年くらいは山村留学のつもりで移住してみようと思いまして。

 

千春 ということは、お金をちゃんと貯めてから行ったんですね。

 

加奈子 とりあえず100万円を持って栄村に行きました。栄村はもともと付き合いのある地域ですから、わりとすぐ働き手として地域の方からお声かけいただいて。直売所の店番をしたり、夏には加工トマトの収穫のお手伝いをしたりしてきました。定期的に働き口を見つけることで、そこまで貯金を切り崩すことなく暮らせると思います。

 

[3] 農業は誰に学ぶの?

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渡邉 加奈子さん(写真提供:渡邉加奈子)
加奈子 農業って、かなり広い意味があると思っています。いわゆる専業農家のように「稼ぐ農業」と、私たちみたいに「自分が食べる分だけつくる農業」は、ちょっと違う。私は、食べる分だけのお米をつくっているのだけど……。

 

千春 私も売るためよりも自分たちが食べるための農業。農業は、やっぱりご近所さんに教えてもらうことが多いですね。

 

加奈子 そうですね。お米を育てるというのは、移住して初めてやることでした。ですから大家さんのご自宅に遊びに行って、どうやってお米を育てるのか聞いてみたんです。大家さんは、私に手本を見せながら農業の基本を教えてくれました。

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農作業している様子(写真提供:渡邉 加奈子)
千春 地域の方は、ずっと培ってきた知識をもっていますよね。

 

加奈子 その知識を隠さず教えてくれる。農業をやりたいひとをサポートしてくれる。でもその代わり、信頼関係を築けていないひとには、力も田畑も貸してくれないと思います。

 

千春 そう思う。なぜかというと、田畑はずっと地域で受け継いできた「次に引き継ぐべき財産」だから。

 

だから、田んぼを借りておきながら雑草で荒れ放題にすると、地域の方との信頼関係に傷がつきます。

 

加奈子 「大きな田んぼを貸してあげる」と言われたとしても、田んぼを自分で管理できるのかどうか見極めることが大切ですよね。

 

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糸島で農作業している様子
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[4] 地域のルールは誰に教わるの?

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加奈子 地域で暮らすルールみたいなことは、教えてもらわなければわからないと思います。ですから私は季節がめぐるたびに、ご近所さんとお茶飲みをします。遊びながらさりげなく、その地域で暮らすルールを聞いてみる。わからないことを「わからないです。教えてください」という姿勢で聞くと、聞かれたほうも嬉しい。親切に教えてくれます。

 

千春 地域の方とのコミュニケーションがすごく大事ですよね。彼らにとってはごく当たり前のことでも、来て間もない移住者は知らない。じつはルールを知らなかったがために起きるトラブルもあります。

 

加奈子 それは仕方のないことでもあります。けれど、悲しいすれ違いを減らすためには村や集落、そういう小さなコミュニティでおこなわれる行事に参加して、コミュニケーションを取ることを忘れちゃいけませんね。

 

[5] 家探しは、どうすればいい?

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いとしまシェアハウス
加奈子 千春さんは、どうやって「いとしまシェアハウス」の物件を探したんですか?

 

千春 そもそも糸島が、移住者に人気のエリアなんです。ちょっとした観光地でもあります。東京近辺で言うなれば鎌倉・湘南・葉山みたいな場所。

 

加奈子 あ、そうなんですね。それは物件を探すのもたいへんでしょう。

 

千春 私は古民家に住みたくて、自分の足で現在の物件を探したんです。

 

福岡の都心部に住んでいたときから、自分が好きなエリアを絞って、1年かけていろんなところを車で見て回りました。「いとしまシェアハウス」に一緒に移住した彼がいるのですが、「海のそばに住みたい」って言っていたんです。一方で私は、「棚田があって、星が綺麗なところじゃないと嫌だ」と話していました。

 

 

加奈子 両立しにくいテーマだったんですね(笑)。

千春 そうなんです(笑)。

 

その彼とあるとき海沿いをドライブしていて、山に分け入りそうな道を上ったら、棚田がいっぱい見えてきて。ここは綺麗だね、空き家はないのかな? って心の中で思いつつ道の角を曲がったら、今の家があったんです。

 

加奈子 それはすごい! 不動産屋が教えてくれる情報が全てではないから、移住先の物件は自分の足で探すこともひとつの手段ですよね。

 

 

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